Re: 頚椎症性脊髄症(脊髄圧迫) 投稿者:かっきー 2014/05/23(Fri) 22:29 No.4624
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>まきさんへ 話すと長くなりますが我慢してくださいね。私が最初に脊髄をやられたのは10年ぐらい前で、テニスのスマツシュを打ったとき、首から腰にかけての脊髄に激しく電流が流れ、力が抜けたのがきっかけです。その後肩甲骨周りの痛みが続き、左手の親指、人差し指の痺れ・脱力感も発生。左手での動作も非常にやりにくくなりボタンを留めるのも一苦労でした。その頃のMRIを見ると明らかにC5,6番間のヘルニアが脊髄を圧迫しておりました。ただ、その後テニスをしばらく休養したり、マッサージやブロック注射などしているうちに症状が緩和され、だましだまし今日に至りました。ところが今年に入り再び痺れが復活し、浜松の病院を受診した次第です。浜松でMRIを取ると、C5-C6間、C6-C7間のヘルニア・骨刺が、脊髄方向にも張り出しており、画像診断上は明らかに脊髄症も併発しておりました。この辺りは、すでに前に同じことを書きましたが、C5-C6椎間板のやや下方の脊髄には、スネークアイ(蛇の目のような白い斑点)が見事に出現していました。この現象は脊髄の損傷と因果関係があるようです。ところが、私の場合C5-C7間の椎間板が加齢によりクッション性を喪失し、その結果、C5.6.7がまるで前方固定してあるような状態だそうです。動かない分かえってリスクがない?とは先生のお話です。そのせいか、術前は左手で細かい作業ができないとか、10秒以内で左手でグー、パーを20回以上できないとか、左足1本で立つとふらつくとか、階段を下りるのが不安とか、歩行障害、排尿障害とかいわゆる典型的脊髄症症状が出現しておりませんでした。せいぜい左膝蓋腱反射が亢進しているぐらいが脊髄圧迫症状でした。 浜松の先生には、脊髄症対策として、圧迫した脊髄を除圧するため椎体の後方部分を削り、切削孔に人工骨を入れるALPVという術式もある=これは私的には非常に注目している術式です。人工骨のせいでしばらくすると強度は完璧になり、かつ低侵襲という魅力的なものです。で、どちらにするか検討してもらいましたが、最終的に神経根症状の改善をめざし、椎間孔拡大術MACFを選択しました。症状の出ていない脊髄はとりあえず無視しようという考え方です。将来的に症状がひどくなれば、その時の状況で前方固定なり後方除圧なりALPVを考えましょうということになりました。これが、脊髄を除圧していない理由です。ちなみに、ALPVは、椎体の後方をかなり切る(全体の3分の1ぐらい)のと、後を埋める人工骨もあとから神経根を圧迫する恐れもあるようで一定のリスクがあるようです。私がやるならばこの前オペを受けた左側の骨がかなり再生される1年後ぐらいに反対側からアプローチすることが可能と先生には言われています。この手術を受けた人の話は直接は聞いていませんが、ただ一人首椎間板ヘルニアNo24という2chで、実際に浜松の先生からALPVを受けた人のコメントがありました。脊髄は一度傷つくと回復しないとのことで、術後も完全ではないようです。ただ先生に対する信頼度は絶大で、手術には非常に満足されている様子でした。良ければ2chをのぞいてみてください。 なお、私は浜松の病院を選択するまでに、岡山や京都の病院でやっている有名なK−メソッドという後方からの低侵襲除圧術 、関東では東村山の病院などでやっている白石法(選択的椎弓除圧=スキップラミネクトミー)など後ろの筋肉を極力切らない手術、あと福島の脳神経外科指導医による前方固定術など色々検討しました。 どれも、悪くはないのですが、やはり負担が大きそうで決断には至りませんでした。今後脊髄症状が顕著になればまた浜松の先生に相談し、その時点でベストの道を選ぶ考えです。浜松の先生も決して前方固定や後方除圧を否定されておらず、自分の術式にこだわらず相談に乗っていただける非常にやさしくかつ論理的な方です。(実は、まきさんから「ヘルニア仲間」でかっきーさんに質問が来てますよと教えてくださったのも、先生なんです。このサイトは良くご覧いただいているようです。笑。)さてさて、長文になりましたがまた何か質問があればお待ちしております。一度浜松の先生に症状等相談されてみるのも良いかもしれませんね。ご存知かもしれませんが、メールで対応していただけます。それでは今日はこの辺で。 |
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