頚(首)と肩の痛み

頚(首)や肩の痛みを来たす主な疾患に、頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症、胸郭出口症候群、肩関節周囲炎(五十肩)があります。
痛みの原因、症状、治療についてまとめてみました。

頚椎椎間板ヘルニア 原因 椎間板の亀裂から椎間板の中身(髄核)が飛び出して、神経を刺激する。
30歳代〜50歳代に多い。
症状 痛み(首筋〜肩〜上肢、頚(首)を反らすと増悪)、肩凝り、後頭部痛、痺れ感、冷感、知覚鈍麻、筋力低下、筋萎縮
治療 @心身のストレスを避ける。痛みが強くなる姿勢をとらない。痛みがある時に無理をしない。一番痛みの少ない姿勢で寝る。
A鎮痛剤。筋弛緩剤。精神安定剤。ステロイド剤。ビタミン剤。
Bブロック注射(神経根・星状神経節ブロック)(星状神経節レーザー照射)。ステロイド椎間板内注射。
C理学療法(頚椎牽引、ストレッチ、マッサージ、温熱療法など)
D装具療法(頚椎カラー装着)
E手術療法
変形性頚椎症 原因 椎間板の老化現象で椎間板が狭くなり骨棘が神経を刺激する。40歳代以降に多い
症状 頚椎椎間板ヘルニアと同じ。
治療 頚椎椎間板ヘルニアと同じ。
胸郭出口症候郡 原因 腕神経叢が前斜角筋の間で刺激を受けるため。多くは前・中斜角筋の損傷や慢性疲労による。若い女性に多い。
症状 腕を上げる姿勢(物干し)やキーボードを叩いていると悪化する頚(首)〜肩〜上肢の痛み、痺れ。
治療 @パソコン、ワープロは時間を短く区切って行う。
A腕を上げた状態での仕事を極力避ける。
Bこまめに肩甲骨挙上訓練(肩をすぼませる)を行う。
他の治療は頚椎椎間板ヘルニアのA〜Eと同じ。
肩関節周囲炎
(五十肩)
原因 腱板の炎症・小外傷、上腕二頭筋長頭腱の炎症、肩峰下滑液包の炎症などにより、肩を動かすと激痛を感じる。
痛みで動かさないと肩関節拘縮が合併し、更に悪くなるし動かなくなる。
症状 万歳が出来ない。髪の毛が結わえない。後ろ手で帯が結べない。肩を中心に頚部や上肢に痛みが走る。夜寝ていると肩が痛くて目が覚める。
治療 @痛くない方向に動かす。
A温めると痛みも軽くなり動かしやすい。(カイロ、風呂)
B鎮痛剤。温湿布剤。
Cヒアルロン酸剤注射。ステロイド剤注射。
D理学療法(滑車訓練、ホイール訓練、温熱療法など)

その他、痛みの原因となる頚椎の疾患に、脊髄腫瘍、脊髄靱帯骨化症などがあります。





肩こりの原因
悪循環の輪
長時間の同一姿勢の上肢作業、細かいものやテレビ画面を見る作業
慢性的な鈍い頚の痛み、頚部筋肉の発育不良(なで肩)など
局所的な筋固縮(圧痛点)、筋疲労(筋肉内血行不良)
痛み、こりの
予防の大原則
痛みが強くなる姿勢を避ける。痛めたときは無理をせず休める。
長時間の同一姿勢の作業は厳禁。
痛み始めた時のマッサージは症状を悪化させる。
治療 急性期は安静、鎮痛剤、装具、冷湿布
痛みが軽快した時、慢性期には温めて、動かす。
(慢性期の痛みの程度には個人差があり多様)


慢性痛と痛みの悪循環

痛みが長引いて日常生活が苦痛になると、不安感から気分が落ち込んだり、イライラしたり、体を動かすことが億劫になったりします。あまり動かないでいると、血流が悪くなり、筋力は低下します。筋力が低下するとさらに体を動かしにくくなります。
周囲の理解度や社会的環境などから心理面での影響を受けやすく、心的ストレスからも痛みに大きく関わってきます。痛みがあると周囲の筋肉が緊張して血管が細くなり血流が悪くなります。すると痛みが強くなります。

痛みの悪循環を断ち切るには、ステロイド椎間板内注射、ブロック注射やトリガーポイント注射などの他にも、深呼吸やストレッチ、軽い散歩、ウオーキングなどで気分転換をすることもとても有効です。



※整形外科医師による参考資料を基に作成しております。


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